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韓国人遺族との出会いから100年を考える証言集会

 今年は、日本が「韓国併合」を強行してから100年になる年であると同時に、日本の敗戦、朝鮮の「解放」から65年になる年だ。この歴史的事実が、現在を生きる私に問いかけるものは何か、韓国人遺族との出会いから考えてみたい。
 日本が引き起こした侵略戦争によって家族を奪われた韓国人遺族は、長い間、そして今も日本から謝罪と補償を受けられていないだけでなく、遺骨や被害・死亡の事実すらも伝えられず、放置されている。しかし、韓国人遺族は、日本の無責任な対応に対してただ黙ってきたわけでなく、自ら家族の被害事実を調査し、資料の公開を要求し続けてきた。
 韓国人遺族に対する日本の対応、遺族たちの人生・活動がいま私に問いかけているものは何か。韓国人遺族との出会いから、この100年、現在も生き続けている植民地主義と私自身はどう向き合うべきか、考えたい。

※ この取り組みは、生活協同組合パルシステム東京・市民活動助成基金の助成を受けています。

<プログラム>
  1. 補償問題と太平洋戦争被害者補償推進協議会の活動に関する報告
  2. キム・ヨンジャさん、キム・クムスンさん、ナム・ヤンガンさんの証言
  3. 質疑応答
<証言者プロフィール>
 南良江(ナム・ヤンガン)さん
  • 現住所 : ソウル市陽川区
  • 強制動員・徴用被害者名(創氏名) : 金外準(大石外準)
  • 南良江さんの舅である金外準さんは、1914年7月19日に生まれ、1943年にサハリン にある炭鉱に強制徴用された。その後、1948~49年までは書信で生死を確認できたが、朝鮮戦争が勃発すると連絡が途絶えた。1989年、サハリン同胞の故国訪問を通じて、1990年3月14日、舅が1968年3月2日にサハリン現地で亡くなったという話を 聞いた。遺骨もまだ返還されていない状況である。
 金金順(キム・クムスン)さん
  • 現住所 : 京畿道水原市
  • 強制動員・徴用被害者名(創氏名) : 金包徳(金光包徳)
  • 金金順さんは1946年に生まれ、父である金包徳さんの顔すら知らない。金金順さんの父は1912年4月15日に生まれ、1944年に強制徴用されたが、脱出し、家に隠れて過ごした。しかし、1945年に再び強制連行され、その後亡くなったという。幼い頃、父のいない寂しい思いがとても強く、毎日のように父を思慕したという。しかし 父に関する資料はまったく確認できず、遺骨も返還されていない。そのため、金金順さんは1989年から父を探す活動を始め、今まで続けてきている。(キム・クムスンさんに関しては『遺骨の戦後』岩波ブックレットNO.707でも 触れられています)
 金蓉子(キム・ヨンジャ)さん
  • 現住所 : ソウル市西大門区
  • 強制動員・徴用被害者名(創氏名) : 金東根
  • 金蓉子さんの父、金東根さんは1943年に結婚し、婚姻申告を出す前に金蓉子さんが生まれた。その後、金蓉子さんの父はすぐに陸軍に強制徴用され、中国で戦死した。金蓉子さんは自分自身が結婚して娘を産んだ時に初めて戸籍を整理することになった。そのため、父の娘としての被害者認定を受けられなかった。戸籍の事実も知らないまま生きてきたという事実とその原因が日本による父の死だと考えれば考えるほど今も胸が痛むという。

<賛同・ご支援のお願い>
 証言者は、「韓国・朝鮮の遺族とともに全国連絡会」が遺骨返還、強制動員の情報開示、強制動員の立法解決を求めて計画している「全国証言集会」に参加するた、来日します。
 全国証言集会全体では、遺族の方々が10名、来日される予定で、招聘費用は総額 100万円になる見込みです。ぜひ賛同いただけるようお願いいたします。

  カンパ振込先(1口1000円~)
  加入者名    : 韓国・朝鮮の遺族とともに全国連絡会
  郵便振替口座 : 02740-4-84816

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